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(COSMETS)に入力している。COSMETSはこれらのデータに基づき搭載された各センサの特性と数値予報資料を利用したアルゴリズムにより雲型を自動的に判別している。判別される雲型は積乱雲、雄大積雲、積雲、上層雲、中層雲、霧、曇天域の7つであり、違う高さの雲の重なりも表現される。これら自動判別された雲型に人の判断が加えられ雲解析情報図に表現される(10)。

 

気象衛星情報利用に関する調査研究の結果、衛星情報利用の見通しが得られ、業務を推進することとなった場合の情報の流れは波浪の場合に準じ以下に示すものが考えられる。

 

図1.2.1 視程情報の流れの一案

 

・海象・気象センサーについての補遺

 

公益法人が提供している波浪・気象情報を入力データとして利用する案がある。公益法人が提供する情報として、(財)日本気象協会(JWA:Japan Weather Association)の波浪情報提供サービスMICOS WIN(Meteorological Information Comprehensive Online Service;Wave Information Network)や、(財)沿岸開発技術センター;波浪情報センターの沿岸気象海象情報配信システムCOMEINS(Coastal Oceanic Meteoric Information System)がある。前者は、(財)気象業務支援センターが配信するデータを利用して、MRI−JWAモデルによる波浪予測情報と気象情報を提供している。後者は気象庁のデータをJWA経由で入手して、これに運輸省港湾技術研究所が集中処理している港湾局管理下のセンサーのデータと共に処理して波浪実況、波浪・海上風予測、波浪ポイント予測、及び気象情報を提供している。これらの情報を本システムが取り込み、海上保安庁独自のデータを加味して処理することにより、岬など航路集束点の海象・気象情報の質的向上が期待できよう。

 

 

 

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